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(d)隈取コイル形単相誘導電動機
固定子は直流機のように突出極で隈取コイルによって不平衡な回転磁場を生じて始動する。始動回転力が極めて小さいので扇風機等の小容量のもののみに応用される。

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図5・4 隈取コイル形単相誘導電動機の接続図

 

(e)反発始動形単相誘導電動機
固定子に単相巻線を施し、回転子は全く直流電機子と同じ巻線で整流子を設け、かつ、刷子を太い導線で短絡したものである。
反発電動機として始動し、同期速度の約3/4の速度にすれば、遠心力を利用して、整流子片を短絡し、同時に刷子を整流子より引離すようにする。そうすれば、巻線形単相誘導電動機として動作する。刷子軸をX軸に対して反対にすれば回転方向が反対となる。始動トルクが大で200W〜400Wの小形電動機に適する。

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図5・5 反発始動形単相誘導電動機の接続図

 

(f)反発誘導形単相誘導電動機

図5・6に示すように、回転子に二つの巻線がある。上部の巻線は、整流子に接続され、ブラシで永久に短絡されている。下部の巻線はかご形巻線である。始動時には上部の整流子巻線に電流が流れて、反発電動機として、始動トルクが出るが速度が上ると下部のかご形巻線に電流が流れ誘導電動機の特性を示す。構造が複雑で、高価となる

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図5・6 反発誘導形単相誘導電動機の回転子のスロット図

 

 

 

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